私の生活


 懐かしい感覚に包まれる夜がある。
大阪の人が多すぎる街、
電車がぎゅうぎゅうなところ、
バイト先、遊びに行く場所には
自然なんてないところ、
ニュージーランドに比べて、
嫌なところはたくさんある。
でも、その嫌なところっていうのは、
懐かしさにも変わり得ることがわかった。
恋しくもなる。
好きな服を着て、
化粧をして、朝まで遊び周るのも、
大好きなアーティストの
ライブに行くことも、
安い居酒屋で好きな人たちと
他愛もない話をしながら、
お酒を飲むのも、
一息つく暇もないほどに、
忙しい日々も。
いくらあっても可愛い服や
コスメやアクセサリーを買う。
身長が欲しいから、
いつもヒールのある靴を履く。
日本にいた時は、それが当たり前で、
それに対して有難さとかもなかった。
忙しいことに苛立ってすらいた。
でも、2年もの間離れると、
それも好きだったことに気づくし、
良さもたくさん見えてくる。





ニュージーランドと日本では、
生活の仕方がガラッと変わった。
遊び方も全然違う。
価値観も変わった。
夜に遊び周ることは極稀になったし、
天気の良い日は、山か海か湖。
仕事終わりに、
少し車を走らせて、
綺麗なところを歩きに行く。
服は、Tシャツにジーンズ、
スポーツレギンス。
履きなれたスニーカー、
お気に入りのビーサン。
天気が良い日には、
カフェやレストランのテラス席で、
お茶したり、
ビールとつまみで昼間からまったりしたり。
料理とワインを持ち寄って、
誰かの家でホームパーティをする。
化粧をしなくても
外をブラブラするし、人に会う。
誰も気にしない。
道で会った知らない人と
急に始まるお話。



どちらが好きかと選べと言われれば、
どちらも好きで選べない。
きっと日本に帰れば、
ニュージーランドの生活を
すごく懐かしく想って、
戻りたくなる。
ないものねだり。
どっちの自分も自分だし、
どっちの生活も取り入れた生活をして
生きていきたい。
欲張りかもしれないけど、
せっかく2年以上も
こんな素敵な生活をしたのだから、
それを取り入れて、
自分が一番心地いものを集めて
どこにいても生活していきたい。


END

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